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秩序は簡単に崩壊する、ほら、あちこちで。 [これから日本の話をしよう!]


<神戸市西区の介護付き有料老人ホーム「はぴね神戸学園都市」で職員が入所する女性(73)を虐待していた問題で、兵庫県警捜査1課と神戸西署は13日、暴行容疑で、神戸市須磨区白川台の介護福祉士、松田光博容疑者(40)ら元職員3人=いずれも4日付で懲戒解雇=を逮捕した。

 女性は虐待発覚後、鎖骨や左右の肋(ろっ)骨(こつ)数本が折れていたことも分かり、県警は暴行との因果関係についても慎重に捜査を進める。

 ほかに逮捕されたのは、同市須磨区高倉台の介護福祉士、島田淳子(39)と兵庫県加古川市東神吉町神吉の介護ヘルパー、節句田穣(24)の両容疑者。松田容疑者は「頬をたたいた」と容疑を認めているが、他の2人は否認しているという。>

この事件の被告の初公判が、今日あったらしい。

この被告、次第に「めんどくさい。振り回される。入院してくれたらいいのに」などと愚痴をこぼすようになり、やがて言葉が行動へと繋がっていく。


口に出してしまう言葉は、行動に大きな影響を与える。言葉は大切にしなければいけない。

幸福になりたければ、幸福な言動を起こすべきなのかもしれない。

幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論

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  • 作者: ショーン・エイカー
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • 発売日: 2011/08/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



にしても、介護職の事件が多い気がするのは、報道に偏向があるせいだろうか?それとも事実、増えているのだろうか?

当然、真面目な介護職の人たちがいるのはわかっている。私にもそういった知り合いが何人かいて、彼ら彼女らはいたって真面目で、心も優しい。


しかし、こういったニュースを目にするたびに、人の持ち合わせている暗い部分を見せ付けられるようで、気が滅入る。


閉じられた空間のなかで、相手が痴呆だったりで、事件が露見しにくい環境がある。
そんな環境のなかで、人はどこまで良心を保てるのだろうか。
利他的に行動できるのであろうか。


ハッキリ言って、突発的な行動と、継続的に行われる行動は、まったく別物だと思う。

例えば、イラッときて、叩いてしまうことが、もちろん良いことではないが、あるかもしれない。しかし、その暴力の行動が恒常化し、エスカレートしていくというのは、単なるストレスが溜まっていただとか、そういった事だけで言い訳できるものではない。


やってはいけないこと。


そのラインを、環境さえ整っていれば、平気で飛び越えられる人々がいる。

つまり、「良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖」だ。

良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖

良心をもたない人たち―25人に1人という恐怖

  • 作者: マーサ スタウト
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: 単行本


この本によると、こういった人は25人に1人の割合でいるらしい。日本の場合も当てはまるかはわからないが、何とも教学的な数字だ。


例えば、小動物を平気で殺せる人。
自らの欲のために、自分より力の弱い人を狙った犯罪を繰り返す人。
暴力と恥辱を与えるいじめを繰り返した上に、更に動画などで公開までしてしまう人。


こういった、簡単にボーダーラインを飛び越えてしまうような人々は、果たして我々と同じ人間なのだろうか?見た目、遺伝子などが共通であったとしても、心の種類が異なる。

平気で猫の手を面白半分に切断できる人間が、果たして更正するものだろうか?


ああ、また話が飛びすぎた。


とにかく、“良心を持たない人”というのは、野に放たれている野獣のようなものだ。凶暴性のうえに、狡猾さも秘めている。簡単には正体をあらわさない。それどころか、成功している人、立派な身分の人(聖職者や経営者、警察官などにも!)にも、いるかもしれない。


先の介護施設の事件。
その環境は、悪意ある行為が、表にでにくい閉じられた世界での反抗だ。

では、それ以上に最悪の環境があったとしたら、どうなるのだろうか。
それ以上に最悪の環境。

つまり、悪意ある行為を隠す必要もない世界、だ。


北斗の拳ではないが、限られた範囲ではあるが、暴力や悪意が支配する世界。

つい数十年前の日本に、その世界が現われたことがある。限られた範囲ではあるが・・・。

それが、この本に載っている。

日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)

日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21)

  • 作者: 山本 七平
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2004/03/10
  • メディア: 新書



秩序は、極めて脆弱なものの上に、かろうじて維持されているのだ。
隙があれば、すぐに崩壊する。

あちこちで、介護施設で、学校で、車中で、取調室で、本当にあちこちで、無秩序という名の黒い世界が口を空けている。


喪失、喪失、喪失。
これ以上、秩序を失ってはいけない。
言い古された言葉だが・・・創るのは大変だが、壊れるのは一瞬なのだから。
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