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ハイブリッドなお盆を考える [これから日本の話をしよう!]

もうしばらくすると、お盆の時期になる。


かつての日本の行事は、明治の改暦によって日にちの意味が失われ、今や訳が解らなくなっているが、本来であれば旧暦の七月十五日前後がお盆。

そう、七月七日は七夕なので、七夕とお盆は強い関連性がある。

どんな関連があるのかというと、祖先(祖霊)を祀るというところだ。


ま、七夕は置いておいて、お盆というのは、祖先を迎え、一緒に過ごす時期をいう。祖先供養のために位牌を磨き、盆棚をつくり、食事も三食ご用意する。もちろん送り迎え用のハイヤー(茄子や胡瓜で作った馬や牛)もご用意するに決まっている。お祭りも用意し、それが盆踊りだ。

つまりこの時期、これまでにないくらい、そこかしこに亡くなった方々がいるのだ。何代前までいらっしゃるのかわからないが、血筋を30世代辿れば1億人になると言われている。日本が四千万世帯だとして、カケル1億だとしたら、これは大変な数になってしまう。


それにしても、不思議な話だ。

仏教では、確か輪廻がなかったけか。
四十九日を過ぎると六道(天人・人間・修羅・畜生・餓鬼・地獄)で、生まれ変わりを果たしているわけだが!?

この点からしても、祖先の供養というのは、日本古来のもの、或いは東アジア古来のものから派生しているのであって、これをお寺と絡めて行うあたりが、さすがはハイブリッドな日本仏教ということで面白い。


これは、供養や念仏を唱えるということは何のために、誰のために行うのかということと併せて考えることで、私の中では解決している。

ともかく、お盆は日本の伝統行事として、襟を正して過ごしたい。


こんな時期に、夏の風物詩・怖い話や肝試しを求める人には、どうぞ勝手にやってくださいと言っておこう。そういう人にとって、いい時期なんじゃない、お盆は。

ついでにこちらの本もどうぞ。

残穢

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  • 作者: 小野 不由美
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2012/07/20
  • メディア: 単行本



鬼談百景 (幽BOOKS)

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  • 作者: 小野不由美
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  • 発売日: 2012/07/20
  • メディア: 単行本



新耳袋―現代百物語〈第4夜〉 (角川文庫)

新耳袋―現代百物語〈第4夜〉 (角川文庫)

  • 作者: 木原 浩勝
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 文庫



タグ:お盆 七夕 残穢
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