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【ちょっと読書】竹内文書」の謎を解く [読書]

すごい本だと思いますが、残念ながら私にはあいませんでした。
★3つかな。

「竹内文書」の謎を解く―封印された超古代史

「竹内文書」の謎を解く―封印された超古代史

  • 作者: 布施 泰和
  • 出版社/メーカー: 成甲書房
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 単行本



知る人ぞ知る、竹内文書。
竹内文書とはなんぞや、についてはウィキを参照。

「神代文字で記された文書と、それを武烈天皇の勅命により武内宿禰(たけのうちのすくね)の孫の平群真鳥(へぐりのまとり)が漢字とカタカナ交じり文に訳したとする写本群と、文字の刻んだ石、鉄剣など、一連の総称で、いわゆる古史古伝の書物。写本原本は後述の裁判に提出されたとされるが、返還前に焼失にあっている。一般には研究家らからは「偽書」とされている。ただし、偽書といっても出所が不明で学問的には役立たないというだけで、天津教の人間にとっては貴重なものである」


ようするに大昔のことが書かれている本であり、どのくらい古いかというと、日本の神話といわれる時代のことがかかれている。内容としては、例えばイエス・キリストやら釈迦やらが日本に来ていたとか、日本のピラミッドについて書かれていたり、というようなもの。

と聞くと、普通なら一笑に付し、そのまま本を閉じてしまうかもしれない。


しかし、気になるポイントもあったりするのです。

例えば私が、古代より伝わる謎の文書を見つけたという触れ込みで、古文書つくったとしよう。その場合、まったくのゼロからつくる本にはならないはず。現在伝わる歴史などを参考にし、取り込み、部分的に“うそ”を入れ込むだろう。

そう、仮に偽りの部分があったからといって、全てが偽りだとは限らない。

竹内文書の気になる点というのは、確かに竹内文書が指摘することによって、それまで地元の人間も誰も気にもしていなかったところから遺跡が発見されたりした点にあります。なぜ竹内文書はそれを知っていたのか(記していたのか)。


しかし、あまりにも荒唐無稽な話が多すぎたり、あるいは偽証していると思わしいことが発見されたりして、その信用は失墜しました。

今ではトンでも本、偽書とされている。


この竹内文書に、元共同通信の記者が“ニュートラルな立ち位置”で、客観的に検証したというのが本書だった。


さて、本書について触れる前に、まず私の個人的な好みの傾向をお断りしておきたいと思う。
歴史は好きですが、スピリチュアルや突飛な話(いわゆるトンでも系)は苦手。ただ、不可思議なものを頭ごなしに否定するのはどうかと思うし、所謂“偽書”と云われるような“竹内文書”においても、少なからず真実が含まれているのではないかと期待している人間、といったこところ。


さて、本書はジャーナリストが何年もかけて丹念に竹内文書を追った記録。アマゾンのレビューにあるように、著者はニュートラルな立ち位置で、クリティカルな態度を保とうとしています。


しかしながら、それでもやはり、こういった分野に慣れていない私からすると、違和感を感じてしまう箇所がチラホラとある。


例えば、羽根のラインという不思議な遺跡のラインが、ちょうど南北に一直線に並んでいる・・・というのが本書では紹介されています。この南北は、ちゃんと緯度を確認しないと、こう綺麗に直線で並べられない。つい最近になってこそ、科学が発展してこそ、できる技術です。

古代の文明は、そんな高度な技術を用いて、なぜ南北に一直線に並べる必要があったのか。
その理由について、本書ではこう推測しています。


~~後世に、かつて進んだ文明があったことを伝えたかったからではないか・・・。


どうもしっくり来ない。
そんな理由であんなに“大きなもの”をつくるだろうか?

宗教的な側面や、利便性といった側面でつくるのならわかる。
しかし、自分達が滅びることを前提に、まだ見ぬ未来の人たちに向かって、「こんなにすごい文明が栄えていたんだぜ」という理由で、そんなに大掛かりなものをつくるだろうか?自分達の進んだ文明を知ってほしいのなら、もっと効率的な違うやり方があるのではないか?何で謎解きのように隠しながら残そうとしているのか?


・・・と、いうような違和感を随所に感じてしまいました。


最近続編が出ましたが、そちらをチラッと読んだところ、その違和感の素はより強さを増しています。
続編では調査に行き詰まり、退行催眠によって数千年前の記憶を呼び戻すとのことです。


私から見れば、本書はやっぱり「トンでも系」の本です。

それでも、他の「トンでも系」と比較すると、トンでる度はかなり抑えられている。

そして丹念な取材、ニュートラルな立ち位置を守ろうとする姿勢、そして本書の内容の厚さを考えると、“竹内文書”のようなテーマが好きな人だったらかなり楽しめるのではないか、と思いました。知的好奇心を満たしてくれる内容です。

なんだかんだ文句をつけたようなレビューになってしまいましたが、私は結構、楽しんで読んでいました。

「竹内文書」の謎を解く―封印された超古代史

「竹内文書」の謎を解く―封印された超古代史

  • 作者: 布施 泰和
  • 出版社/メーカー: 成甲書房
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: 単行本



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コメント 1

ビジネスマナーの講座

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by ビジネスマナーの講座 (2012-04-14 13:29) 

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