船長の家族

産経にこんな記事が出ていた。

・船長への非難に妻「夫はモンスターではない」

以下、引用
乗客乗員を放置して避難したコスタ・コンコルディアのスケッティーノ船長（５２）＝過失致死（中略）容疑などで自宅軟禁＝は一時「イタリアで最も嫌われている人物」となり世界中で攻撃の的になった。船長の妻のファビオラさん（４６）は同誌のインタビューに、このような状況を「まるでさらし刑のようだ」と批判し、１７歳の一人娘のためにも報道に配慮を求めた。
以上。


確かに船長には責任がある。
そして今回のことは、船長の行動も含めて検証し、次回にいかさなくてはいけない。その過程で、改めて船長が非難することもありえ、また、それはある部分では仕方のないことかもしれない。何せ、多くの人の命が失われ、人生を変えられてしまった人がたくさんいるのだから。


いっぽうで、この船長の奥さんが、旦那さんを援護する気持ちもわかるし、こう、世界中を向こうにまわしながらも堂々と自分の意見を主張できるのは、ある意味で素晴らしいと思う。

別に彼ら彼女らを美化したいわけではない。

だが、このように表に立って主張するような彼らの姿。日本ではあまり見られないのではないかと思う。文化の違いだろうか？日本の場合なら、きっと黙って耐え、周囲もそれをすすめるだろう。

誰か１人でも味方がいるというのは、いいものだと思う。家族が味方をするのは、理屈にはあわないかもしれないが、道理にはある。人情というやつだ。仕方ない。


なんでもそうだが、過熱しすぎはよくない。
また、記事中にも引用されているが、政治や演説にこの件を持ち出すのも、非常に気持ち悪いものを感じる。（引用：「オバマ大統領は米国民を見捨てる、われわれのスケッティーノ船長だ」。米野党、共和党の幹部は１月末、ＣＢＳテレビの番組で船長に例えてオバマ氏を非難した。）

私も、船長の罪や償いとは別に、もう少し報道は自粛すべきだと思う。