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縄文海進。かつてここは海だった。 [雑談]

私は地面がアスファルトで覆われているのを見ると、時々、どうしようもなく息苦しい気持ちになる。

東京23区は、ほとんどがアスファルトだ。このアスファルトの下には土があり、雨が降れば、本来であればどんどん染み込んでいくはずだ。

アスファルトであっても多少は水が土に届くのかもしれない。
しかし、土に染み渡るはずの水の多くはアスファルトを流れ、水路を流れ、海だか川だかに吐き出されてしまう。


ああ、息苦しい。

大地に感情移入してしまう。

これだけ水の流れが変わってしまって、東京の地下に異変はないのだろうか?


思えば、東京の大地は大きく変貌し続けている。


昔の、例えば江戸時代初期の地図を見ると、日比谷のあたりは入江になっている。つまり海だ。詳しい地形はわからないが、日比谷公園のあたりは海だったんじゃないか?

もっと昔は、もっともっと海が陸地に食い込んでいた。


上野の西郷さんのあたりは「上野山」だが、ここからの対岸は松戸だったそうだ。

松戸といえば矢切りの渡し。


ずいぶんな距離があったんだなぁ・・・。

縄文海進でググってもらえばわかるはずだが、関東は先の“矢切の渡し拡大版”と、茨城の霞ヶ浦あたりの海進で、今の千葉県が島になりかけている。
ずずずいっと海が入り込んでいるわけだ。

その跡というか、鎌倉時代や江戸時代あたりは、その名残が多く見れれたはずだ。川は大きく、いくつもの湖や池や沼や洲があった。

そして、それを埋め立てた。



海には満ち引きがある。

長い歴史で考えてみれば、今はいっときの引き潮のようなものかもしれない。
潮が引いている砂浜の上に土とアスファルトを敷いて家を建てて、知らずに暮らしているようなもの・・・かもしれない。やがて潮が満ちてくることは知らずに・・・。

先の東日本大震災及びその津波のせいで、地形・地名に関する本が多く出ている。というのも、地名の多くは古来から伝わるもので、そこにはその土地の情報が多く含まれている。

地名に隠された「東京津波」 (講談社プラスアルファ新書)

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  • 作者: 谷川 彰英
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/01/20
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この地名が危ない (幻冬舎新書)

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  • 作者: 楠原 佑介
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2011/12/22
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地名から歴史を読む方法―地名の由来に秘められた意外な日本史 (KAWADE夢新書)

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  • 作者: 武光 誠
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1999/01
  • メディア: 新書


例えば、根岸という地名は海沿い以外にもあるし、洲処(スカ)や洲のつく地名も多くある。
袋がつく場所は水が溜まりやすい場所だともいうし、色々と“崩壊地名”というのもあるらしい。

自分の住んでいる場所、もしくは住もうかと考えている場所について、地名を調べておくのは重要かもしれない。

東京は埋め立てられてできた土地だ。
だから、江戸幕府はペリー率いる軍艦がやって来て、ビビった。海からの砲撃で狙える場所に、江戸城があったからだ。それだけ海が近かった。

それにしても、と不思議に思うことがある。


東京にはたくさんの人がいて、車が走り、建物が建てられている。高層ビルがいくつもある。重たくない?沈んじゃわない?地下水とかなくなって、空洞とかできていない?関東ローム層だっけ?それって柔らかいんでしたっけ?

こんな場所で大地震が起こる可能性、4年で70パーセントだというのだから、それでも平気で過ごしている我々は、ちょっとどうかしていると思う。
タグ:縄文海進
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