東の果てから駆け抜ける [これから日本の話をしよう!]
先日のブログ(「俺んちの先祖って、武士だったんだぜ!?」)で、
~自分探しならぬ日本探しに下手に陥ると、屈折したナショナリズムの渦に巻き込まれかねない気もする。~
と書いた。
が、やはり心情として、日本人であることに誇りを持ちたいと思うし、日本人の中から優秀な人材が出てくれば応援したくなる。当然、日本の歴史についても誇りを持ちたい。
好きな言葉がある。
「日本人は東アジアの最後進国です」
という言葉だ。
・・・ちょっと待ってほしい。ここだけ読んだら「ひどい自虐史観だな」と思われるかもしれないが、この言葉には続きがある。
「当時の中国と日本とを比較した人がいたとしたら、その文化格差は、まさに絶望的懸隔と見えたでしょう。常にそう見られて不思議でない民族なんです」
当時とは、紀元前600年くらいのときを指す。懸隔とは、すごく離れているとか、大きな差があるとかいう意味だ。まだ続く。
「それが何かの刺激で恐ろしいばかりの速度で駆け出すというだけです。
いわば、人類史を駆け抜けてきた民族なんです」
そう、日本人はすごいスピードで歴史を駆け抜けた。孔子が活躍していたころから700年たっても日本では「卑弥呼さまー!」だったわけで、その差は大きい。
しかし、ある時日本は目覚める。
独自のかな文字文化やサムライ文化を作り出し、世界とは異なる近代化の道にアプローチし始める。やがて愚かな行いかもしれないが世界の列強を向こうに回し渡り合い、負けはしたがその後、経済大国としてその名を世界にしらしめる。
言うほど綺麗な歴史でもなく、様々な条件や状況に恵まれていたり、大国の思惑の影響下にあったりという事情もあるかもしれないが、東の果てにあり遅く文化が運ばれてきたこの最後進国の、地の強さよ。これは本当に凄いと思う。リレーで言えば、後半に抜かすわ抜かすわ。先に走り始めていたやつらをごぼう抜きですよ。
この後、これまでいびつだが築き上げてきたものを大事にしていきたいと思う。色々と苦難が待ち受けていそうだから。
ちなみに上で引用した言葉は山本七平氏によるものです。
詳しくは、これを。
~自分探しならぬ日本探しに下手に陥ると、屈折したナショナリズムの渦に巻き込まれかねない気もする。~
と書いた。
が、やはり心情として、日本人であることに誇りを持ちたいと思うし、日本人の中から優秀な人材が出てくれば応援したくなる。当然、日本の歴史についても誇りを持ちたい。
好きな言葉がある。
「日本人は東アジアの最後進国です」
という言葉だ。
・・・ちょっと待ってほしい。ここだけ読んだら「ひどい自虐史観だな」と思われるかもしれないが、この言葉には続きがある。
「当時の中国と日本とを比較した人がいたとしたら、その文化格差は、まさに絶望的懸隔と見えたでしょう。常にそう見られて不思議でない民族なんです」
当時とは、紀元前600年くらいのときを指す。懸隔とは、すごく離れているとか、大きな差があるとかいう意味だ。まだ続く。
「それが何かの刺激で恐ろしいばかりの速度で駆け出すというだけです。
いわば、人類史を駆け抜けてきた民族なんです」
そう、日本人はすごいスピードで歴史を駆け抜けた。孔子が活躍していたころから700年たっても日本では「卑弥呼さまー!」だったわけで、その差は大きい。
しかし、ある時日本は目覚める。
独自のかな文字文化やサムライ文化を作り出し、世界とは異なる近代化の道にアプローチし始める。やがて愚かな行いかもしれないが世界の列強を向こうに回し渡り合い、負けはしたがその後、経済大国としてその名を世界にしらしめる。
言うほど綺麗な歴史でもなく、様々な条件や状況に恵まれていたり、大国の思惑の影響下にあったりという事情もあるかもしれないが、東の果てにあり遅く文化が運ばれてきたこの最後進国の、地の強さよ。これは本当に凄いと思う。リレーで言えば、後半に抜かすわ抜かすわ。先に走り始めていたやつらをごぼう抜きですよ。
この後、これまでいびつだが築き上げてきたものを大事にしていきたいと思う。色々と苦難が待ち受けていそうだから。
ちなみに上で引用した言葉は山本七平氏によるものです。
詳しくは、これを。
日本人とは何か。―神話の世界から近代まで、その行動原理を探る (NON SELECT)
- 作者: 山本 七平
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/07
- メディア: 単行本
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