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不吉な人魚伝説「八百比丘尼」 [これから日本の話をしよう!]


米国立海洋局が、「人魚は伝説上の生き物だ」という公式見解をウェブサイト上で発表したらしい。そもそもの経緯は、米ディスカバリー・チャンネルの動物専門チャンネル「アニマルプラネット」で、人魚は実在するという説に基づいた番組を放映した結果、海洋局のもとに多数の問い合わせが届いたことにあるという。

赤い蝋燭と人魚

赤い蝋燭と人魚

  • 作者: 小川 未明
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2002/01
  • メディア: 単行本


「夢がない・・・なんて興ざめすることをするのだ」と思う一方で、本気で信じてしまうような人がいて、それによって家庭や子どもを投げ打って人魚探しに繰り出すお父さんが現われて家庭が崩壊したり、人魚にあこがれるあまりニートになってしまう等の問題が起こっているのかもしれない。
が、正直どうでもいい話だ。


人魚・・・ねぇ。
記事には水生人間とも書かれている。


別の言い方をすれば、「半魚人」でしょ?極論すれば「人面魚」も範疇に入る。


人魚と半魚人・・・表記の仕方によって随分イメージが異なる。

半魚人や人面魚が存在する・・・ということになったら、一気にオドロオドロしいイメージになる。子どもは泣き叫び、周辺の小学校では一斉下校が始まるかもしれない。


敗戦を終戦、核を原子力、ミサイルを人工衛星と言い換えるような、巧みな印象操作を感じる。


何が人魚だ、それは半魚人じゃねぇか。
何がクチコミマーケティングだ、ただの噂話じゃねぇか。
何がハーフバースデーだ、ただ誕生日から半年すぎただけじゃねぇか。


ちなみに、半魚人は人魚と逆で、頭が魚で足が人間、というイメージで認識されている。
定義上、どうなのかわからないが、それにしてもどっちもどっちだ。人魚が美人とは限らないんだぜ?

ところで、人魚伝説というと、世界に共通して不吉なものとされていることが多い。
そして、マーメイドとか言っちゃうと西洋の小奇麗なイメージだが、実は日本にも古来から人魚伝説が数多く残されている。
10メートル以上もある大きな人魚を捕まえたり、あるいは人魚を漁師が殺したら天災が起こった、なんて話もある。

その中で一番有名なのは、八百比丘尼の伝説だろう。人魚の肉を喰らったがために、不老の身を手に入れてしまったという話だ。いつまでも若くていいじゃん、というハッピーエンドな話ではない。周囲の親しい人、愛する人が死んでいく中で、自分だけ年をとらずに残されていく。やがて彼女は尼になり、孤独と苦しみの中で生きていく・・・八百才の尼さんで、八百比丘尼(やおびくに)という。

呪われた、悲しく切ない物語である。

そう考えると、冒頭の「人魚は伝説上の生き物だ」というのは、実にほっとする声明だったわけだ。


ちなみに、このような、ちょっと怖い人魚伝説の話として、著名な漫画家、高橋留美子さんの作品がある。
何気にこの漫画、こわいぜぇ?

人魚の森 (少年サンデーコミックススペシャル―高橋留美子人魚シリーズ)

人魚の森 (少年サンデーコミックススペシャル―高橋留美子人魚シリーズ)

  • 作者: 高橋 留美子
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/10/18
  • メディア: コミック



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